1. 19:34 26th Sep 2011

    Notes: 65

    Reblogged from yukung

    「若手や中堅の優秀なエンジニアが、この一年で3人辞めてしまいました。来月もまた一人やめる予定です。いったい、どこに問題があるのでしょうか。」



    あるSIerの経営者から聞いた話です。私はこう答えました。


    「楽しくないからじゃないですか?」


    先週のブログでも書きましたが、コンピューターが、まだまだこれからという時代は、コンピューターを導入することが、業務のイノベーションをもたらしていました。SIerがシステム・ハウスと言われていた時代です。まだまだこれからの時代ですから、新規の導入や開発が仕事を支えていました。また、運用・保守も時代を先取りした仕事であった様に思います。当然、新しい技術を走りながら取り込んでゆくことが当たり前の時代でした。


    その後、情報システムが企業内で一巡し、業務で広く使われるようになるころには、ユーザー企業は膨大なシステム資産を抱えることになりました。そうなると、新規開発は少なくなり、業務の変更や拡大に合わせて既存システムを手直ししながら使うことが当たり前となってゆきました。IT部門予算の7割から8割が既存システムの運用や保守に関わる費用となってしまったのには、このような背景があります。


    当然、運用・保守の仕事量が増えてゆきます。SIerも潤沢、継続的にある既存システムの保守、運用の仕事をするほうが、新しい請負開発でリスクを冒すより、安定した収益を得られることになります。そんな時代背景の中で、この会社も大手の下請けとして、リスクの少ない派遣や準委任の仕事を増やしてゆきました。


    景気が良かったときは、仕事はありましたから業績を伸ばすこともできました。しかし、国内需要の減退、技術のコモディティ化とオフショア利用の拡大により、[人]X[単金]では利益を出せず、厳しい状況に追い込まれています。


    新しい技術にもっと挑戦すべきだと申し上げても、今の人間を食べさせなければならないから簡単には無理だといいます。


    若いエンジニアが新しいことをやりたいといっても、品質が保証できないからだめだとチャンスを与えません。そして、そういう志のある若いエンジニアも若い=安い労働力として、既存システムの保守対応の仕事をさせているのです。


    新しいこと、イノベーションに関わることは、楽しいことです。それができる会社でなければ、良い人材も育たないし、魅力ある商品やサービスは生まれません。SIerにとっては、良い人材こそ、魅力的な商品です。高い技術力だけではなく高いモチベーションも併せ持った人材こそ、SIerにとっての最良の商品ではないかと思っています。


    「優れた人材の育成=優れた商品の開発」への投資を渋るSIerとは、新製品開発のための研究開発に投資をしない製造業と同じ話です。いずれお客様から見放されてしまいます。


    この会社の若い皆さんと話してみると、トレンドや新しい方法論については、ほんとうによく知っています。やりたいといっているのだから、やらしてあげればいいのです。しかし、それをやらしてくれない上司への不満が、特に優秀な人たちのモチベーションを下げています。


    年配の管理者や経営者が、あれはだめ、これはだめ、、ああしろ、こうしろと言う姿を見ると、再就職が難しいのでなんとか会社にしがみつきたく自分の存在感を示したいが故に、そんなことを言っているのではないかとさえ思えてしまいます。その一方で、チャンスのある優秀な若者たちは、「やってられないよ」と去ってゆく。会社が楽しくないのです。こんな現実に、今まさに直面しているのではないかと感じています。


    改めて言うまでもないことですが、管理者や経営者は、自分の組織を、あるいは、自分の会社をどうしたいのか、そしてどんな価値をお客様や世の中に提供したいのかというビジョンをしっかり示してほしいと思います。そして、方法論は若い人に任せてみればいいのではないでしょうか。


    若いからと言って、かれらは決して自分のことしか考えない人たちではありません。もっと会社をよくしたいと熱く語ってくれます。そういう若い人たちを信頼し任せてみるべきなのです。


    「優秀な若い人が辞める」のは会社が楽しくないからです。裏返して考えるなら、優秀な若い人たちは、お客様があるいは世の中が、今何を求めているかそしてこれからどうなるかを知っている人たちです。そういうことに取り組めないことは、自分の成長にとって価値がないし、この会社も長くはもたないと本能的に感じているのでしょう。だから楽しくないのです。


    若者たちが会社に感じる楽しさ=会社の成長性の尺度 と考えてみてはどうでしょう。


    忙しくてもチャレンジできる会社は楽しい会社です。一方で「優秀な若い人が辞める」会社は、楽しくないのです。そんな会社は、いずれ時代の流れに取り残され、衰退の道を歩みはじめるのではないでしょうか。

     
    1. cacilia-butler reblogged this from yukung
    2. kawajispiral reblogged this from gearmann
    3. torimoti reblogged this from gearmann
    4. poochin reblogged this from gearmann
    5. gearmann reblogged this from y-u
    6. jan3rdmix reblogged this from y-u
    7. ishidajunichi reblogged this from ryusoul
    8. ryusoul reblogged this from y-u
    9. goodgoodshohtanaosuke reblogged this from tomohba
    10. saga-lab reblogged this from y-u
    11. y-u reblogged this from ohmizaiju
    12. www29 reblogged this from ohmizaiju
    13. aiws reblogged this from ohmizaiju
    14. highcampus reblogged this from ohmizaiju
    15. ohmizaiju reblogged this from sezitak
    16. osanay reblogged this from tomohba
    17. fkmn reblogged this from tomohba
    18. mizki9577 reblogged this from sezitak
    19. arrjcc reblogged this from mitukiii
    20. sezitak reblogged this from mitukiii
    21. giro-t reblogged this from soulsphere
    22. soulsphere reblogged this from mitukiii
    23. tomohba reblogged this from mitukiii
    24. mitukiii reblogged this from yukung
    25. paxtu reblogged this from vivit-jc
    26. no-theme reblogged this from layer13
    27. yyuu reblogged this from mkouhei
    28. mkouhei reblogged this from h-shinonome
    29. vivit-jc reblogged this from interglacial
    30. interglacial reblogged this from layer13 and added:
      派遣ですが、結構自由にさせてもらってます。
    31. mizzy reblogged this from yukung
    32. transpher reblogged this from sierra7
    33. layer13 reblogged this from sierra7
    34. yoshi001 reblogged this from sierra7
    35. sierra7 reblogged this from drfaust
    36. symyk reblogged this from drfaust
    37. drfaust reblogged this from h-shinonome
    38. h-shinonome reblogged this from yukung
    39. yujideveloper reblogged this from yukung
    40. bombnaga reblogged this from yukung
    41. sivamuramai reblogged this from neutra